読書で寝落ち

日々の読書記録です。

2020-01-01から1年間の記事一覧

荒俣宏 編『アメリカ怪談集』

昨晩やっと読み終わった。良かったのはビアス『ハルピンフレーザーの死』これは読み終わって何が起こったか理解できずに再読した。けどやっぱり出来事の全体が判然としなくて混乱した中に怪異の邪悪さだけ読後に際立って残る感じ。もしかしてわからないの私…

何を怖いと感じるか『事故物件7日間監視リポート』岩城 裕明

タイトルと章立てが日数で区切られているのに惹かれて購入。事故物件などの怖い場所の話が好きなのが一番かも。 ストーリーはこんな感じです。 リサーチ業を営んでいる穂柄は不動産会社で勤務している古い友人の清水からとあるマンションの一室の調査を依頼…

青春は怪談とともに『文豪たちの怪談ライブ』東雅夫編著

明治~大正初期に流行した怪談会。現代の怪談ライブに通じる隆盛を稀代の"おばけずき"文豪としての泉鏡花を中心に紹介。 自分では読むことがなかっただろう当時の怪談会のルポ、そこで語られた怪談の数々。 恐いゾッとるような話も中にはあるが全体の印象と…

ホンモノとはなんだ『カメリ』北野勇作

"ヒト"がいなくなってしまった世界で"模造亀(レプリカメ)"のカメリはカフェでオーナーの石頭とヌートリアン(戦闘用ヌートリア擬人体)のアンと一緒に働いている。カフェには"ヒトデナシ"の常連たちが仕事前にやってきていつもにぎやかだ。ヒトの消えた世…

ジュニアでも大人でも読んで佳し「死 内田百閒・林芙美子ほか (文豪ノ怪談ジュニア・セレクション 第二期) 」

文豪の怪談をジュニア向けに編纂したシリーズの一冊。編者は「平成怪奇小説傑作選」の東雅夫さんです。これがシリーズ1冊目というわけではなくて気になった巻から読んでいます。 これは対象年齢どのくらいなんだろう?10代前半には結構ハードなチョイスな気…

『三つ編み』レティシア コロンバニ

ちょっと前に読んだものだけど感想を。 スミタ、ジュリア、サラ。異なる国・まったく違う境遇に生きる三人の女性の人生が緩やかにつながっていく物語 三つ編み 作者:レティシア コロンバニ 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2019/04/18 メディア: 単行本 …

怪奇小説から平成を振り返る③~平成怪奇小説傑作集〈3〉 東雅夫 編

ついにたどり着いた3冊目。怪奇小説で平成を振り返る短編集「平成怪奇小説傑作選」を読んでいきます。15編収録。 平成31年含む令和元年中には書き終われなかった…! 平成怪奇小説傑作集3。コメダで読んでたんだけど木内昇さんの「蛼橋」でふいに泣いてしまっ…